こういうのにしかやる気を出せないのが悔しくて仕方ない
だれにでも過去はある…。
過去があり、現在がある。現在があり、未来がある。一つも関係のないことなどありえない。
だからこそ、その魔剣はその過去を最も陰鬱な形で映し出していた。
鏡のごとく、水面のごとく。
「アンタに、アンタなんかのために、あの人はッ!」
”炎の帝王より生まれし汝、その試練により己の過去を越えよ”
「オウルにだけ戦わせろって、どういうことだよ。このままじゃ殺されちゃうぞ!」
思い出は時と共に色あせ、薄れていく。陰鬱になっていく。
「あなたにだって分かるでしょう、いまのお嬢様の…オウル・トイペットの気持ちが?」
未来の礎となる過去。それは決して目を背けてはならないもの。
「これはオウルが超えなければならない過去なんです。クライネさん、あなたがあなたのご主人様と戦ったときのように」
これは、そのための戦い。
「…ありがとう。すーちゃん、みんな」
…過去が、牙を研ぐ。こんなことしてないでログ改ざんしろ、と。把握しないこともない。
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