1.4ビット全加算器の論理式
まず、最下位ビットの論理式を考える。S1とC1を求め、その後上のビットの論理式を考える。このとき、C1が桁上がりとして計算されることに留意する。これを最終的にC4が求まるまで行う。尚、記号は簡略化すること。
結果としてはA4A3A2A1+B4B3B2B1=C4S4S3S2S1ということになる。
2.各回路の動作説明
DラッチはENABLEがLのときクロックが入ることでデータを読み込み、ENABLEがHのとき入力されたデータを保持する回路。容量は小さいが高速に動作するので、簡単な記憶素子として使用できる。
シフトレジスタはMODE controlがHのときクロックが入ることでデータを読み込み、Lのとき立下りクロックで出力を左右の隣接したビットへ移す回路。方式により右へシフトするか左へシフトするかが変わる。また、Serial InputがHのときシフト後の値は1になり、Lのとき0になる。
カウンタはCLEARがH、LOADがLのときクロックが入ることでデータをセットし、CREAR、LOADどちらもHのときクロックが入ることで数をカウントする回路。出力がすべてHの場合、RIPPLE CARRYがHになる。CLEARがLになると全ての出力がLになる。
3.組み合わせ回路の動作説明
4ビット全加算器と4ビットシフトレジスタを接続している。
入力A1~A4、Ba~B4の加算を行い、その出力をシフトレジスタに入力し、そのままシフトレジスタの動作を行わせる回路。C4はC0に接続している(end around carry)。
4.ロジックICの動作説明と応用例
ディジタル回路において、ある情報を2進化符号に変換する回路をエンコーダという。またそれとは逆の動作を行う回路をデコーダという。エンコーダIC(74147)、デコーダIC(74445)の回路構成とICピンレイアウトを図に示す。
図において、I1~I9は一桁の10進数を表し、たとえばI1とI3が同時にHになっているときはI3が出力される。このような変換機能を上位優先(priority)という。図ではABCDが入力、I0~I9が出力となっている。尚、両方とも2進表記はBCDである。
これら二つのICは主にD/A変換、A/D変換に用いられる。
参考文献
未来のエンジニアに贈るメカトロニクスガイド 著者: 見崎正行,小峯龍男 出版社: 東京電機大学出版局
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