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支離滅裂なことを書いてるただの自己満足ぶろぐ。 中の人は基本痛いです
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ちょっと触るだけで終わらせるはずが長くなってしまった。
でも自重しない。自重できない。


ここら辺は完全に俺の妄想オリジナル。
色々突っ込みたいだろうが勘弁してね☆ミ。(きもいしね

---------------------------------------------

 大陸の南方、そこにあるとある町。
 そこの近くに、その迷宮はあった。
 その迷宮は、その少女の大切な人たちが向かっていき、そしてその命を散らした場所だった。
 そして、彼女は独りになった。
 独りで生きていかなくてはならなくなった。
 それから五年間、彼女はその町を中心にして、依頼を受け続けた。死にかけたこともあった。だが、それでも彼女は生きた。
 彼女は、生きたのだ。

 二年前、彼女が魔剣の迷宮へと足を踏み入れて九年の後、そこからそれほど遠く離れていない場所。
 その独房に、彼はいた。
 ディスティル・ロッド。彼の名はそういった。
 彼の頭には、小さな角が生えていた。
 ナイトメア。人間やエルフ、ドワーフなどから突然変異として生まれ、高い能力を持つ種族、その証が、彼の頭にはあった。
 彼はライフォスの神官だった。始祖神ライフォスは、この世界を創りし三本の剣が一つ、ルミエルに触れて最初に生まれたとされる神だ。
 ナイトメアは魂に穢れをもって生まれてくる。始祖神ライフォスは魂の穢れを否定している神であるがため、他の神官たちに捕らえられ、投獄されたのだ。
 しかし、ディスティル・ロッドにとってはそんなことはどうでも良かった。種族など信仰する対象には関係がない。そう思っていたからだ。
 彼は独房の中で一生を終えるかと思った。だが、それは違った。
 蛮族の襲来。
 彼が投獄されていた監獄に、蛮族が攻めてきたのだ。
 彼は牢屋が壊されたことを期に、そこから逃げ出す。何も考えず、ひたすらに。
 いずれ、彼は空腹と疲労に倒れる。
 そこに、一人の小娘と一人の男が通りかかった。

「やあっ!」
 魔力を帯びた刃が、魔物を切り裂き、その少女は剣を納める。
「ふう。これで今回の依頼は終了…かな」
 そう言って、彼女…クライネ・フェーンハフトは魔物から剥ぎ取ったものを袋に入れて担ぎ、町の方へと戻っていった。

 冒険者の店「さすらいのおヒゲ亭」。朝なので、そこには人は多くなかった。
 小娘と男、そして人間らしき男がそれぞれ一人、マスターに…。
 クライネ・フェーンハフト。この五人が、その店にいた。
「そういえばさ、マスター」
「なんだい、ドジっ子エルフちゃん?」
 クライネはその言葉に少しむっときたが、表情には出さなかった。
「…その呼び方やめろよ。まあそれはいいや。あの人たち、いつからここに?」
 彼女がここを出る前はいなかった人たちだ。といっても、いつもは人の出入りの多いこの店だから、普段はあまり見ない人でも気にならない。
 しかし、彼らは違った。何せ、特異性があったからだ。
 ドワーフにルーンフォークに人間。それぞれ種族が違い、さらに人間の男性の方は気を失っていると来た。それも朝っぱらからこの状態だ。不思議に思わないことはない。
 この町ではルーンフォークはあまりいない。あまり好まれてはいないのだろう。それどころか、彼女はルーンフォークをはじめて見た。
「ああ、あんたが戻ってくる少し前だよ。なんでも、街のはずれで倒れていたそうだ」
「倒れてた…ねえ、冒険者ならそんなことは普通ないだろうに。何があったんだろう」
「さあ。そんなことは知らねえな。わけが知りたきゃ本人に聞くんだな」
 まあ、それもそうかと思い、ドワーフとルーンフォークに声をかけようとした。 しかし、彼女が声をかける前に、ドワーフが口を開いた。
「この人ねえ、倒れてたんだよ!」
 ルーンフォークの男がドワーフの頭を撫でる。その後、ホワイトボードに文字を書いて、それをクライネに見せた。
 その内容は、こういうものだった。
『町のはずれに、この人を見つけ、ここまで運びました。酷く衰弱している模様で、さっきから意識を取り戻さないのです』
「あれ、この人角が生えてるよー?」
 ドワーフが言った。
 それはナイトメアたる証だった。クライネはそれをもはじめて見た。いや、ドワーフの女性さえはじめて見たくらいだ。
『あまり大きな声で言ってはいけません。彼はナイトメアといって、嫌っているものが多い種族なのです』
 ホワイトボードにそういった言葉が綴られていた。
「…見たところ、脱獄囚みたいなかっこうだね」
「しましまだー」
 クライネは男の耳に、聖印を見つける。
「これは…?」
『ライフォスのシンボルですね。この人はライフォスの神官だったのでしょうか?』
 ナイトメアでありながら、ライフォスの神官。
 そのことが、彼の特異性を表していた。
「どういうことだろう…」
 これが、彼らの最初の出会いだった。

 こことは違うどこか。とある街に、その男はいた。
 トーマス・ベント。ベントカンパニーの会長の一人息子なのだが…。
「出て行けこの馬鹿野郎が!」
 そういう怒鳴り声がするや否や、その屋敷のドアと共に、トーマスが吹っ飛ばされてきた。
「あまり私を怒らせないほうがいいぞ。当分二人きりでここに住むのだからな」
「何言ってんだこの馬鹿野郎。てめえに帰る場所なんてあるか!」
 どういういきさつかはここでは省くが、トーマスがベントカンパニーを潰してしまった、ということだ。
「物件始末屋なんか買収しようとしやがってこのド阿呆め」
「何をする!」
 とまあ、そんなこんなで商人として生きていけなくなった彼は、冒険者として旅立つことに決めた。
 元々彼はシノンの方の開拓民として生活していたこともあり、冒険者家業はそこまで苦にはならなかった。しかし、馬を買うために貧乏になったり、本当に商人だったのか、と思わせる金銭感覚を持っていた。
 そして、大陸の南方にある島に辿り着くのだった。
 ウロウ島、その島の名はそういった。
 そこが、今回の冒険の舞台となる。

 ウロウ島行きの船に、そのエルフの女性は乗っていた。
 彼女の少し緑のかかった金髪が潮風に弄ばれ、耳飾がきらりと輝く。
「ふう。相変わらず、潮風って言うのは気持ちが悪いわね」
 彼女の名はレフォーナ・アルディ。中堅クラスの魔導士である。
「本当にあの島にあるのかしらね、あれが…」
 そう呟く彼女が見つめる先は、島と言うには大きいが、大陸と言うにはあまりにも小さすぎる陸地だった。

「で、何であんたは倒れてたの?」
 目覚めるや否や、彼はドワーフの女、エルフの女、そしてルーンフォークの男が自分を見つめていることに気付いた。
 そして、起き上がった途端にこの質問である。
「知らねえよ。ただ必死になって町を目指してたら、意識がなくなってたんだ」
「それじゃ説明にならないだろ。もっとさ、私たちに納得できるように話してくれない?」
「どうして倒れてたのー?」
 クライネが顔をしかめる。
「…俺は投獄されてたんだ」
 その一言を聞いたとき、クライネ、そしてルーンフォークの男は「やっぱりな」と思った。
 彼がナイトメアであること、囚人服を着ていたことがそれを物語っていた。そのことが彼の口から発せられて、現実味を帯びてきたのだ。
「お前らもとっくに気付いてるだろ。俺はナイトメアだ。だからほかの神官どもに捕らえられたんだ」
「同じライフォスの神官なのに?」
 一瞬、男の顔が歪んだ気がしたが、特に気にしなかった。
「ライフォスは穢れを否定しているんでな。特に過激な奴らは少しの穢れさえ許さないらしい。まあ、蛮族どもが襲撃してきたお陰で、俺は独房から抜け出せたようなもんだ。少しは感謝しないとなあ」
「蛮族の襲撃があった?」
 クライネとルーンフォークは顔を見合わせた。そんな話は、まだ彼女らは聞いていなかった。
「ああ。まあ、俺の拳をもってすれば、奴らなんか楽勝よ」
「はあ…、随分自身があるんだね…」
 クライネはため息をついた。
「そうだ、マスター」
「なんだ、クライネ」
「三人以上が必要な依頼、確かあったよね?」
 クライネの言葉に、マスターが少し戸惑った。
「…まあ、あるっちゃあるが、お前まさか…」
「そろそろ一人だと厳しいと思ってきたとこだしさ、別にいいだろ?」
「…別にいいが、俺はお前の仲間を選ばないところが何か可哀想で仕方ないね」
 マスターはため息をついた。
 モミアゲーズと言い、こいつらといい、マスターにはどうにもまともな連中とは思えなかった。
 それに、クライネは顔にも態度にも出さないが、その本質はとても打たれ弱いものだと、彼にはわかっていた。
 彼だって、彼女が生まれたときからずっと彼女のことを見てきたのだから。
 それに、伊達に「さすらいのおヒゲ亭」を経営してきたわけではない。ゴロツキや荒くれ者など、腐るほど相手にしてきた。その彼の人を見る目は、歴戦の勇者をも感服させるほどだ、と言われている。
 クライネには立派な仲間を見つけてほしい、彼はそう思っていた。…何しろ、今まで彼女の仲間は、ろくな奴がいなかったからだ。彼女の両親がいれば、まだまともだったのだが。
 マスターは自分のヒゲを撫でた。

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因みに「さすらいのおヒゲ亭」のマスターはドワーフの男です。
モミアゲーズのドワーフと違っていい人ですね☆ミ。

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