(ザルツ地方語による。文体は読みやすく添削してある)
○月×日
今日もあの夢を見た。
いつからか、私の見る夢はこれ一つになってしまったのだろうか。それとも、ただ覚えていないだけなのだろうか。
この夢を見始めたときは、それはもう、断片的な内容しか思い出せなかっけれど、時が経つにつれて、この夢を見た回数を重ねるにつれて、夢の内容を覚えていることが多くなっていった。
なぜかは分からない。でも、とっても大切なことのような気がする。
私の中に在る、とっても、とっても、とっても大切なもののような、そんな気がする。私の言葉では、これ以外にどう書いたらいいのか分からない。私の言葉では、この想いを綴ることなんて出来ない。
それでも、これは忘れちゃいけない。そんな気がするから、夢の内容を書き記しておこう。
運河が張り巡らされた国土を持つ国の、その都市のひとつ。水道橋によって繋がれた都市。
そこに私はいた。
見慣れない人々。重そうな金属鎧や、大きな剣。中には鉾槍を持つものや、鉄球を担ぐ者もいた。
私の生まれ故郷、ロシレッタでもよく見られる人々。彼らは「冒険者」と名乗る人々だった。
私の腰にも、「冒険者」の「冒険者」たる証、剣があった。突き刺すことを主な目的とした、刀身の短い剣が二振り。
そして、私の傍には、アイリスがいた。
彼女は私に微笑みかけた。私もそれに応えて微笑んだ。
ここから先の内容は、まだ思い出せない。
何故、彼女がそこにいるのか、何故、彼女は夢の中で私に微笑みかけるのか、私にはわからなかった。
それどころか、夢の内容でさえ、私にはわからなかった。
この夢は、何を示しているのだろう。この夢は、私に何を知らせたいのだろう。
たかが夢、そう思えばそれまでだけど、何でだろうか、私にはそれが意味のあるものだと思った。
私は知りたい。
この夢が知らせる何かを。
私は知りたい。
Q.アイリスって誰?
A.
フィリアの設定読んでこい。あと
ここ
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