磁気回路に関する実験・前レポ課題
磁気回路を応用したものとして、変圧器やスピーカー、MRI等が挙げられる。ここでは変圧器について記述する。
・変圧器
二つのコイルを近づけると相互誘導作用により片方の電力をもう片方に伝えることが出来、それを利用したのがものが変圧器であり、変成器、トランスとも言う。電力を与える側のコイルを入力側または一次側、電力を取り出す側のコイルを出力側または二次側という。電源変圧器などは巻線の途中から線を出して複数の出力電圧を得られるようにしたものがある。
一次側のコイルに交流電流を流し磁場を発生させ、それを相互インダクタンスで結合された出力側コイルに伝え、更にそれを電流に変換している。変圧器によって出力を上げることを昇圧、下げることを降圧と言い、単に出力を変化させることを変圧という。
一次電圧V1と二次電圧V2の比を変圧比といい、一次コイルの巻数N1と二次コイルの巻数N2の比を巻数比または変成比といい、理想的な変圧器の場合変圧比と巻数比は
V1:V2=N1:N2
の関係で表される。また一次電流I1と二次電流I2の比を変流比といい、その比は変圧比および巻数比の逆数で表される。
I1:I2=V2:V1=N2:N1
鉄心に主磁束を発生させる電流を励磁電流といい、理想的な変圧器では、励磁電流の位相は一次電圧よりも90°遅れる。
変圧器の損失には鉄損、銅損、漏れ磁束により変圧器各部に生じるうず電流損などがある。
変圧器には次のような種類がある。
・単相変圧器・・・単相交流を入出力とする変圧器
・三相変圧器・・・三相交流を入出力とする変圧器。結線により特徴、用途が異なる。
・スコット結線変圧器・・・三相交流から90°の位相差の2組の単相交流を出力する、2つの巻線を持つ変圧器
・ウッドブリッジ結線変圧器・・・一次側をY、二次側は2つのΔ結線を背中合わせに接続した変圧器。スコット結線変圧器と同様に三相交流から90°の位相差の2組の単相交流を得られる。
・単巻変圧器・・・巻線の一部を一次と二次で共用するもの。オートトランスなどともいう。
・磁気漏れ変圧器・・・一次・二次巻線を別々の区画に離して巻き、これに漏れ磁束のための磁気回路を設けたもの
・共振変圧器・・・磁気漏れ変圧器の一種。二次巻線に並列に共振コンデンサを接続し、共振を起こさせるもの
長くなったうわあ
[0回]
PR