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支離滅裂なことを書いてるただの自己満足ぶろぐ。 中の人は基本痛いです
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前回の続きだけど、内容的にまだ3節。

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 結局、その馬車を動かせるものは、その場にはいなかった。荷物は、馬車の荷台に積まれているもの全てを持ちきれない、ということで、町の人に協力してもらい、入り口付近に馬車を移動させてある。
 問題は、その荷物をどうやって港町へ運ぶかだった。
 マスターにそのことを相談して見たところ、ライダーギルドから代わりの運転手を派遣してくれるそうだ。
 代わりの運転手が来るのが明日とのことで、となるとかなり急がないと港町へは行けなくなる。
 ディスティルたちには、蛮族を退けたことへの報酬として、百ガメル程くれるそうだ。ディスティルはこれで囚人服とおさらばできると喜んでいた。…何しろ、この三日間人に見られないようにするのに苦労していたからだ。
 そして、明日。特に何の問題もなく、馬車は出発した。
 途中、蛮族の襲撃は一度二度あったものの、その殆どがゴブリン程度だったため、大した足止めにもならなかった。
 四日ほどで、馬車は港町へとついた。
 荷物は町の入り口にいた依頼人が馬車ごと受け取り、その場でディスティルたちは報酬を受け取った。
「さて、依頼も終わったし、どうする?」
 ディスティルが背筋を伸ばしながら言った。
「先ずは冒険者の店に行こうよ」
 オウルの言葉に、皆が同意した。
 この町の冒険者の店の名は、「戸惑いの首長ジジイ亭」といった。その名の示すとおり、マスターは首の長い老人だった。
 そのマスターに、「ヒゲジジイの紹介」といって、「さすらいのおヒゲ亭」のマスターから渡された紙を見せる。「戸惑いの首長ジジイ亭」のマスターはその紙をクライネから分捕り、穴が開くほど見た。
「ほお、あの長ヒゲの紹介か。とてもじゃないが強そうには見えんがな」
 マスターはクライネ、オウル、シュルヴェステル、ディスティルの順に一行を見て、言った。
「まあ、人は見かけによらんからの。お前さんたちもとっくに分かってるじゃろうが、ここは港町じゃ。こんなところで冒険者家業やろうとは酔狂なもんじゃ。どれ、お前さんたちもアム連邦に行くのじゃろ?」
 実際、この町では冒険者は沢山見かけるが、ここを拠点にしている冒険者は少ない。大体がアム連邦に行く途中に立ち寄ったり、また逆にアム連邦から来て、内陸部へ行く途中だったりする。
 この店だって、常連という常連はいないに等しいし、冒険者の店としてより、宿屋としての方が儲かっていた。
「まだ決めてないんだが、どうするお前ら?」
「私は別にいいよ」
「あたしもいいよー」
『お嬢様がいくのなら』
 とまあ、満場一致でアム連邦に行くことになった。
 その一行は、決定力だけは一人前だった。
 アム連邦行きの船は二日後に出る、とのことで、二日間、彼らは「戸惑いの長首ジジイ亭」の宿屋を利用した。

 冒険者の店「象牙亭」。
 そこに二人の冒険者…いや一人の冒険者が入ってきた。
 緑の衣装に身を包んだエルフの女性。その女性は苦労して持ってきた袋をカウンターに乗せる。
「はあ…はあ…。い、依頼は終了したわ。途中で何度か蛮族と出くわして…これが戦利品よ…」
 どうやら、ここまで持ってくるのに相当の苦労をしたらしい。息も荒いし、口調はもっと荒い。
「…お疲れ様。あの子は?」
「し、知らないわ。馬とたっ、戯れてるんじゃないかし…ら…」
 ルイーズは失笑をもらした。
 大分呼吸が整ってきた頃、その女性…レフォーナ・アルディは口を開く。
「あの子、口を開けば『ネトゲやりたい…』とか『ドロップ率二倍…』とか意味の分からないこと言うし、依頼人の話のときには突然『ぱねえwwwww』とか『制服さんの悪い癖だ』とか言うし。最近の子ってみんなああなのかしら?」
「いや、それはあの子が少しおかしいだけだと思う…」
「ちょっとあの子と一緒にいるのは疲れるわ。…でも一緒に行動する人数が増えれば少しはましになるかもしれないわね」
 レフォーナは深いため息をついた。
「私は手荒なことはしたくない。どうか手を…あみす、足を引いてくれ」
 外から聞こえてくる声を、彼女は無視した。

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トーマスとレフォーなの話で落ちるのはいつものこと。

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