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支離滅裂なことを書いてるただの自己満足ぶろぐ。 中の人は基本痛いです
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作曲、落書き、睡眠、TRPG、創作
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※話しかけても基本反応ありません。
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女神官は俺の嫁
…え
あ いやただのネタです
そしてキャラデータ自体は作ってるけどリプレイじゃありません
どうせ初見じゃわからんけどね!



SW2.0 ルールブックⅠ~Ⅲ 絶賛発売中です^^


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 これだけ聞くと耳を疑うだろうが、クライネ・フェーンハフトは、とある町の冒険者の店で生まれた。
 彼女の両親は共に冒険者で、父親は剣士だった。
 彼らはとある冒険者に仕えていた。というのも、彼らはその冒険者に命を救われたことがあったからだ。
 が、これはまた違う話である。

 町の入り口付近にある冒険者の店、「さすらいのおヒゲ亭」。そこには、一組の夫婦と、その傍らに女性の神官、彼らを取り巻く三人の冒険者達がいた。店の外では人だかりが出来ている。一体何なのだろうと店内をのぞくものもいれば、酒を飲みにきたはいいが店に入れず愚痴をこぼすものもいた。
 もう説明するまでも無いだろう。ここでクライネ・フェーンハフトは産声をあげた。
「おお、生まれたか」
 冒険者の一人が言った。周りの三人は歓声をあげる。しかし、夫と神官、そして妻は沈黙していた。
「しっかりして下さい」
 神官が妻に声をかける。しかし、彼女にその言葉は届かない。もはや、夫の言葉も聞こえはしない程、遠くへと行ってしまった。
 冒険者達がそれに気付いたのは、しばらくしてのことだった。

 元々彼女はそんなに体力があるほうではなかったが、彼女の妖精使いとしての技能は優れていた。それもあってか、彼女は冒険者一行の誰にも遅れを取らなかった。彼女の損失は、その一行にとって大きなものだった。
「…元気出せよ」
 冒険者の一人が言った。彼は飲み物を夫に差し出す。
「…ありがとうございます。でも平気ですよ、リーダー」
 リーダーと呼ばれた男は、夫のその言葉に対して…。
「いいや、平気そうに思えないな。お前、ここ一週間へこみっ放しだぞ」
 リーダーは人間の剣士だった。対して夫…クライネの父親も剣士だった。
 どちらも一行の中では常に最前線に立つ。だからこそ、リーダーは彼の剣が鈍っているのを感じていたのだ。
 この一週間、クライネの面倒を見ていたのは神官だった。彼女は一行が仕事をしている間、ずっとクライネといた。しかしそれにも限界はある。彼女は本来、一行の仲間ではないからだ。たまたま通りすがったところを呼び止められて、成り行きでクライネの面倒を見ているに過ぎなかったからだ。
 結局、そんな生活は一年続いたが、ある事情で神官はその町を出て行くことになった。それからというものの、クライネの世話はろくに女子供の扱いを知らない男達に委ねられることとなる。
 そんな時のこと。一行にある依頼が舞い込んでくる。
 冒険者の店に、夫と、彼に抱きかかえられたクライネ、リーダーのほか、人間一人とドワーフ一人が集まっていた。人間は魔術師、ドワーフは拳士だった。
 ある依頼とは、遺跡を住処にしている蛮族を放逐してくれという内容だった。
 その依頼には、クライネの父親は参加しないはずだった。リーダーがそう決めたのだ。
 しかし、当の本人はそれを許さなかった。
「何故です、何故私が…」
「…お前がまだあいつのことを引きずってるからだ」
 それは、リーダーが、クライネの父親のことを考えてのことだった。だが、クライネの父はと言えば。
「それが理由ですか?」
「そうだ」
「だったら、この依頼に私が行かない理由はありません」
「…何故だ?」
 それは至極当然の疑問だった。リーダーにしてみれば、剣が鈍ったままの剣士などいる意味は無い。寧ろ、彼のことを考えれば、今回のメンバーからは外すのが一番良い選択だと思った。
 しかし、彼は違った。
「私が、冒険者であり、あなたに仕える従者であるからです」
 その言葉には、迷いなどなかった。そこにあるのは、決意に満ちた表情と、自信に満ちた気配。
「私は昔、貴方に助けられました。それはメイルも同じこと。あの時貴方と出会ったから、私はここにいる。この娘だって、ここにはいなかったでしょう」
 リーダーは黙っていた。ただうつむき、彼の言葉に耳を傾けていた。
「主の命を守るのが、従者の役目です。それを果たせずに、何が忠誠だ、何が忠義だ。そんな無能な従者には、なりたくもない」
「…ルード……」
「…確かに私はまだ彼女のことを引きずってるかもしれない。だけど、私がこの仕事をやめてしまったら、この娘はどうなりましょう。私はそれが…心配でならない」
 短い沈黙がその空間を支配し…。
 リーダーが口を開いた。
「分かった。行こう」
 その言葉に、魔術師と拳士が異を唱える。
「リーダー!」
「どうしてだ?」
 その言葉には答えずに、リーダーは依頼書にサインした。それをクライネの父に渡して、言った。
「…こいつは、メイル・フェーンハフトの死も、自らの死をも超えてしまったんだよ。もう俺たちには止めることは出来ない」
「だからって、相手が誰だか分かってるのか。政府がどれだけがんばっても、始末するどころか遺跡から追い出すことも出来なかった奴らだぞ」
「俺たち全員でかかった所で、あいつらには勝てないかもしれないんだぞ」
「だからあいつも連れて行くんだろ。考えて見ろ。この仕事であいつを残して俺たちが逝ったら、こいつは、こいつの娘はどうなる?」
 結果など初めから見えている。だからこそ、少しでも生き残る確率の高い選択肢を選ぶ。それがリーダーの選んだ道だった。そして、それは正しい選択だった。確かに、最小限の犠牲で済んだ。依頼も辛くはあるが成し遂げた。
 しかし、その犠牲は、当時一歳のクライネには理解できなかったが…彼女にとっては、とてつもなく大きな犠牲だった。
 ティノルード・ムロリース…。いや、ここでは敢えて、ティノルード・フェーンハフトと呼ぼう。
 彼は、己の忠義に準じた。
 願わくば、彼の魂が救われんことを。

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こいつら揉み上げの癖にかっこいいな

剣士→ファイター
妖精使い→フェアリーテイマー
魔術師→ソーサラー
拳士→グラップラー

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